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二十四節気七十二候

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今週の7月2日から7月6日までの5日間を、夏至の末候『半夏生』(はんげしょうず)といいます。この時期に半夏(はんげ)という名のサトイモ科の植物が生えることが由来。半夏(はんげ)は別名「烏柄杓」(からすびしゃく)といい、薬草として使われます。また、この時期に半夏生というドクダミ科の花も咲きます。
農業の大切な節目で、田植えを終わらせる目安とされました。この時期、酒肉を禁じるなど物忌みを行うこともあったようです。

≪この時期の特徴≫
・半夏雨(はんげあめ)
半夏生の日に降る雨のことを「半夏雨」(はんげあめ)といいます。
田植えに田の神が昇天するときに降る雨とされており、この日は大雨になると言われてました。また天候によって、一年の豊作を占う風習もあったようです。

・半夏生(はんげしょう)
七十二候の1つと同じ名前を持つ植物。この時期に小さな白い花が咲き、その周りの葉の半分が白く染まります。名前の由来は半夏生の時期に葉が白くなるから、または葉が白くなる様子が化粧をしているようであるからとも言われています。

・オクラ
夏バテ予防の味方となる夏野菜です。五角柱の形をした実がなり、強いぬめりが特徴。
このぬめりには、ペクチン、ムチンなどの成分が含まれており、整腸作用があります。下痢や便秘で悩む人にもおすすめです。




今週の6月21日から二十四節気『夏至』に入ります。
まだまだ梅雨が続きますが、ようやく夏だ!と実感できる時期。
一年の中で、一番昼の時間が長く、太陽が最も高い位置まで昇ります。
この日から夏の盛りに向けて日に日に気温が上昇していくのに対して、日照時間は冬に向かって短くなっていきます。夏至は特別な日として、世界中で祝われており、北欧やヨーロッパなどでは夏至祭が行われます。

この時期の特徴
・南風(はえ)
夏に吹く南寄りの季節風のことを指します。
梅雨に入り、曇り空の下で雨と共に吹く南風のことを「黒南風」(くろはえ)、梅雨が明けて、青空の下で吹く南風のことは「白南風」(しろはえ)と呼びます。
ちなみに、西風を「ならい」、北風を「あなじ」と言います。

・郭公(カッコウ)
「カッコウ、カッコウ」という特徴的な鳴き声から名付けられた夏鳥です。灰色の体で、お腹に黒い横斑があります。巣を作らず、他の鳥の巣に托卵する習性がり、早く孵化した雛鳥は仮親の卵を巣の外へ放り出してしまいます。

・トマト
トマトは、一年を通して店先に並ぶ野菜ですが、初夏のものは糖度が高く、味も濃いと言われています。トマトの赤い色素はリコピンという成分で、動脈硬化予防、老化予防、血糖値改善などに効果があります。

・うつぼ草
周囲の季節に逆らうように夏には枯れてしまう花。名前にある「うつぼ」とは武士が矢を持ち歩く時に入れていた長い籠のこと。冬に咲く花の形がこの籠によく似ているため、この名前が付けられました。




今週の16日から20日までの5日間を芒種の末候『梅子黄』(うめのみきばむ)と言います。
「梅雨」という言葉には、諸説ありますが、梅の実が熟す時期という意味があり、「つゆ」「ばいう」と読みます。
その言葉のとおり、青々と育っていた梅の実が、梅雨入りにともなって黄色く色づきはじめるのです。この期間中、雨がほとんど降らないことを「空梅雨」といいます。ちなみにカビ(黴)が生じやすい時期ということで黴雨(ばいう)と書くこともあります。

【この時期の特徴】
・かたつむり
渦巻き型の殻が特徴の巻貝の仲間。カタツムリは雌雄同体の生き物で、梅雨の時期に交尾をします。「恋矢」(れんし)と呼ばれる生殖器を、お互いに突き刺して、精子を交換し、それぞれのカタツムリが出産します。

・鮎(あゆ)
だいたい六月から七月にかけて、各地の川でアユ釣りが解禁されます。
アユはキュウリに似た独特の香りを放つことから「香魚」(こうぎょ)とも呼ばれます。
味のよい魚で、釣ったアユをその場で処理した塩焼きは絶品です。

・父の日
六月の第三日曜日は、父親に日頃の感謝を伝え、労う日です。
「父の日」の提唱者であるドット夫人が、この日に父親の墓前にバラを捧げたことから、アメリカではバラを贈る風習があります。日本ではネクタイや靴下などを贈ることが多いようです。
 
今週の6月5日から二十四節気の『芒種』(ぼうしゅ)に入ります。
6月5日から10日までの5日間を『芒種』の初候『蟷螂生』(かまきりしょうず)と言います。
蟷螂は、力が及ばない相手にも立ち向かう勇敢な虫です。
その精神にあやかって、ブレない心作りに励み、運気を呼び込みましょう。
京都の祇園祭では、神の使者として崇められているようです。

春に卵が孵化した蟷螂の子どもたちが成長し、立派な姿で現れる季節です。
三角形の頭に鎌のような前足を持つ蟷螂は、動いている獲物しか狙わない生粋のハンター。
獲物を狙う前に、前足をこすりつけるような仕草をすることから、拝み虫とも呼ばれます。
蟷螂は稲や農作物に手をつけず、害虫を駆除してくれるため、畑の益虫としても親しまれています。

この時期の特徴
・五月富士(さつきふじ)
旧暦五月ごろの富士山のことを「五月富士」(さつきふじ)と言います。
雪が解け、夏の山としての顔を見せ始めた富士の山を言い表した言葉です。
夏の季語で、清々しい青空の下、悠然とそびえ立つ姿が映えます。

・真魚鰹(まながつお)
カツオとはまったく違う魚で、体が平たく、やや菱形をしています。
瀬戸内海でよくとれることから、関東よりも関西で食されることが多いです。
味は濃厚で、西京焼きなどにして食べられます。

・玉蜀黍(とうもろこし)
タンパク質や食物繊維など栄養が豊富な食物です。長く伸びたヒゲの正体はめしべで、絹糸(けんし)と呼ばれます。粒の一つ一つから伸びているので、ヒゲが多いほど中身の粒も多くなります。「とうきび」とも呼ばれます。

・紫陽花(あじさい)
梅雨を象徴する花で、湿気のある半日陰を好んで咲きます。
日本固有の花で『万葉集』にも歌があります。
青紫色の花が一般的ですが、白色や淡紅色などの品種もあります。
今週の5月26日から5月30日までの5日間を小満の次候『紅花栄』(べにばなさかう)と言います。
紅花の花が盛んに咲く時期。紅の染料の材料となる紅花は、黄色の花を咲かせます。
古代エジプトからシルクロードを通って日本に渡り、平安時代から栽培されてきました。
中国の呉からきた藍色という意味で「呉藍」(くれのあい)と呼ばれ、それが転じて「紅」(くれない)となりました。藍色というと青系の色を思い浮かべますが、当時は色の種類に関係なく染料の意味で「藍」と呼んでいました。

この時期の特徴
・紅花の開花(べにばなのかいか)
山形県高瀬地区周辺には、多くの紅花畑があります。
江戸時代、最上川流域では「最上紅花」の栽培が盛んに行われ、紅花商人が活躍しました。
現在でも地域の伝統的な花として、栽培され続けています。

・てんとう虫
半球形のフォルムと背中の斑点模様が愛らしいてんとう虫。
菜の花や紅花につく害虫のアブラムシを食べてくれるため、昔から人々に親しまれてきました。背中に七つの斑点があるナナホシテントウをはじめ多くの種類がいます。

・紫蘇(しそ)
今では一年中出回っているシソですが、本来は初夏から盛夏にかけてが旬です。
葉は香りが良く食用にも用いられます。
体を温める効果があるので、夏場の冷え予防にも最適です。

・金魚草(きんぎょそう)
金魚草の花は名前の通り、ひれの大きな金魚に似た形をしています。
色も赤色、白色、黄色、紫色、桃色と数が多く、華やかな見目の夏の花です。
青空の下で、風に揺れる姿はまるで優雅に泳ぐ金魚のようです。
今週の5月11日から5月15日目での5日間を立夏の次候『蚯蚓出』(みみずいずる)と言います。
蚯蚓は(みみず)は初夏の日差しの下を這いまわる薄いピンク色の虫です。
他の生き物たちが目覚める三月の『啓蟄』(けいちつ)から出遅れて、ようやく地中の蚯蚓が目覚め、地上に這い出てきました。
昔から「蚯蚓のいる土は良い土だ」と言われるように、土中を豊かにしてくれる益虫です。
こうしている間にも、夏に向けて、せっせと土を耕してくれているのでしょう。

この時期の特徴
・薫風(くんぷう)
新緑の香りを運ぶ、爽やかな初夏の風。「風薫る」とも言います。
この時期は、肌寒さが去り、夏の気配を感じ始めます。

・玉筋魚(いかなご)
日本各地でとれる魚。主に稚魚をしらす干しや佃煮にして食べることが多く、生後三ヵ月から四ヵ月のものを「新子」(しんこ)と呼びます。兵庫県では、新子を生姜と醤油で佃煮にした「くぎ煮」が食べられています。

・不如帰(ほととぎす)
「テッペンカケタカ」という特徴的な鳴き声で、夏の到来を教える渡り鳥。五月上旬に日本に渡来します。漢字表記や別名が数多くあり、文目鳥、妹背鳥、黄昏鳥、偶鳥、卯月鳥などと呼ばれます。
 
今週の5月5日から二十四節気は立夏(りっか)に入ります。
5月5日から10日までの5日間を立夏の初候『蛙始鳴』(かわずはじめてなく)と言います。
冬眠から目覚めた蛙たちの鳴き声が聞こえはじめる、夏の入り口の季節です。
思わずウトウトしてしまう、のどかな春の陽気に誘われて出てきた生き物たちが、夏に向けて本格的に始動します。
とくに田んぼの多い地域では、蛙たちの求愛の歌が、あちらこちらで昼夜問わずに鳴り響き、否が応でも、夏の訪れを知らされることでしょう。

この時期の特徴
・雨蛙(あまがえる)
体長4センチほどの黄緑色の小さな雨蛙。
湿度に敏感で、雄は夕立の前に高い声で鳴くと言われています。
さまざまな種類の鳴き声があり、繁殖期の求愛の声、危険を知らせる声などを使い分けて、コミュニケーションをとります。

・端午の節句
5月5日に、男子の出世と息災を祈る行事。菖蒲湯に入り、柏餅やちまきを食べ、邪気を払います。鯉のぼりを上げるようになったのは江戸時代から。武士がこの日に武家飾りを立てたことを真似て、町人も出世魚である鯉をのぼりとして立てはじめました。

・粽(ちまき)
端午の節句で、柏餅と並んで食べられる縁起物。
笹の皮に包まれています。
笹の中身は、葛粉に砂糖を入れ、こねて蒸した餅菓子であったり、もち米を蒸したおこわであったりと、地方によって違います。

・若布(わかめ)
味噌汁の具や酢の物などでなじみのある海藻。古くから食され、『古事記』や『万葉集』などにもその名前が見られます。
ミネラル・カルシウムやカリウム、亜鉛などの栄養分が豊富です。
今週の4月30日から来週の5月4日までを穀雨の末候『牡丹華』(ぼたんはなさく)と言います。
咲き乱れる花のなかでも、別格の気品と美しさを誇り「百花の王」と称される牡丹が花開く季節です。美人を例える言葉に「立てば芍薬、座れば牡丹、歩く姿は百合の花」とあるように、牡丹は古来、美の象徴とされてきました。

この時期の特徴
・八十八夜
そろそろ茶摘みが始まる頃です。立春から数えて八十八日目、5月2日頃のことを「八十八夜」といいます。この日に手摘みした茶葉は、古くから、不老長寿の縁起物として重宝されてきました。
また「母の日」に健康を願う贈り物としても喜ばれます。

・初ガツオ
江戸時代には「女房を質に入れても初ガツオ」という川柳が詠まれ、借金をしてでも食べたいと言われました。太平洋の黒潮に乗り、春にやってくる「初ガツオ」は、脂ののった秋の「戻りガツオ」に比べて、さっぱりした味わいです。
 
今週の4月15日から4月19日までの5日間を『虹始見』(にじはじめてあらわる)と言います。
春が深くなるにつれて空気に水分が含まれるようになると、雨上がりの空に虹がかかるようになります。春の気まぐれなにわか雨があがり、陽光の下でふとした瞬間に見える春の虹は、夏の虹と違い、すぐに消えてしまう儚(はかな)い存在です。昔から様々な国で、神聖なものと考えられており、古代中国では虹の正体は龍だとも考えられていました。

この時期の特徴
・春時雨(はるしぐれ)
春に降るにわか雨のこと。冬に降る鋭くて冷たい時雨に比べ、霞がかった柔らかい春時雨は、冬から春への季節の移ろいを感じることが出来ます。大粒の雨が降った後には大きな虹を見ることが出来ると言われています。

・雨前茶(うぜんちゃ)
お茶の本場・中国では清明が訪れるよりも先に摘んだ新鮮な茶葉で淹れたお茶を明前茶、穀雨の前に摘まれた茶葉で淹れたお茶のことを雨前茶といいます。一番茶として人気なのは明前茶ですが、雨前茶には明前茶よりも芳醇な味わいと香りがあります。

・͡小楢(こなら)
公園や広場などによく植えられている木で、灰黒褐色の樹皮を持ちます。春には長楕円の青々しい葉をつけ、黄緑色の花を垂らすようにして咲かせます。秋になると風物詩であるドングリを実らせます。

・飛魚(とびうお)
発達した胸びれを翼のように広げて波間を飛ぶ魚です。一説には、一回の飛行で数百メートルも飛行したという記録もあるとか。
脂肪分が少なく淡白な白身魚で、刺身やタタキ、塩焼きにしても美味。地域によって「アゴ」「トビ」とも言われています。
今週の4月5日から二十四節気が『春分』(しゅんぶん)から『清明』(せいめい)に移ります。
清明とは『清浄明潔』(せいじょうめいけつ)という言葉を省略したもの。万物が清らかで、生き生きとしている様子を表しています。
沖縄では「清明祭」(シーミー)という先祖供養行事があります。
4月5日から9日までの5日間を『玄鳥至』(つばめきたる)と言い、燕の飛来は本格的な春の始動と、農耕を始める合図です。また昔の日本では、燕は海のかなたにあると信じられた常世(とこよ)の国と往来すると思われていました。

この時期の特徴
・ひこばえ
樹木の切り株や根元から生えてくる若芽のことをひこばえと言います。春から夏にかけて多くみられる現象です。「ひこ」とはひ孫のことを指す言葉です。太い樹木に新しく芽生えた小さい若芽のことをひ孫にたとえたのでしょう。

・花まつり
灌仏会(かんぶつえ)とも呼ばれる4月8日の行事で、お釈迦様の生誕を祝います。さまざまな花で飾った花御堂を作り、中に誕生仏を安置します。お釈迦様が生まれたとき、甘露の雨が降ったとされていることから、甘露を意味する甘茶を像に注ぎます。

・アスパラガス
春から初夏にかけてが旬の野菜。栽培方法の違いで色が異なり、発芽後に盛り土をして栽培すると白色に、盛り土をせず、日光に当てて育てると緑色のアスパラガスになります。また、疲労回復にいいアスパラギン酸が豊富です。

・燕(つばめ)
南方で冬を越した燕が日本に戻り、巣作りを始めます。燕は穀物を荒らす害虫を退治してくれる鳥として大事にされました。燕が巣をかけると、その家は幸せになるとも言われ、巣立ちしたあとも巣をそのまま残す風習がある地域もあります。
 

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今週の3月31日から4月4日までの5日間を春分(しゅんぶん)の末候『雷乃発声』(かみなりすなわちこえをはっす)と言います。
桜が盛りを終えると、空の天気が怪しくなってきます。
春には寒冷前線の通過によって雷が起こりやすくなります。気温が下がり、農作物に影響を与えることもあります。春に鳴る雷のことを春雷と呼びます。春雷は夏の雷と違い、短く鳴るのが特徴です。
やっと訪れた春がまた遠くなったようにも思いますが、春雷は田植え前の、恵みの雨を呼ぶきざしとしての一面もあるのです。

この時期の特徴
・春暁(しゅんぎょう)
春の夜明けを表す言葉で、夜明けの気配を感じながらも、まだまだ薄暗い時分です。
冬のかたく張りつめた空気と違い、暖かみを感じます。
「春は曙」という言葉もあり、曙は暁よりもあとの、空が白みかける時分です。

・鯛茶漬け(たいちゃづけ)
縁起物としてよく祝い膳に用いられる鯛。平安時代から朝廷への貢ぎ物されるなど、特別な扱いを受けていました。鯛の切り身を醤油に漬け込み、ご飯に乗せて薬味とお茶をそそいだ鯛茶漬けは、ちょっとした贅沢です。

・タラの芽
山の斜面に生えていることの多い山菜。穂先が鮮やかな緑色で、高さは4メートルほどになります。トゲがある為採取するときは要注意。葉酸やビタミンEが豊富で、天ぷらや唐揚げ、おひたしにして食べます。

・タンポポ
タンポポには、日本の在来種である関東タンポポと、外来種である西洋タンポポの二種類があります。花の真下の部分がめくれて反り返っているのが、西洋タンポポです。西洋タンポポは夏も咲きますが、関東タンポポは春の短い期間にしか咲きません。

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今週3月26日から来週の3月30日までの5日間を春分(しゅんぶん)の次候『桜始開』(さくらはじめてひらく)と言います。
桜前線が北上するとようやく春の風物詩である桜が花開きます。
満開の桜の豪華さと、すぐに散りゆく儚さは、古くから多くの人々の心を魅了してきました。
この時期、まだ桜が咲いていなくても桜の木に触れてみましょう。
何世代にもわたり眺められてきた桜から健康長寿の力が授かります。また桜の香りを楽しみながら桜餅を食すと開運につながりますよ
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今週の3月16日から3月20日までの5日間を、啓蟄(けいちつ)の末候『菜虫化蝶』(なむしちょうとなる)と言います。菜虫とは青虫のことで、主にモンシロチョウの幼虫を指します。さなぎが羽化し蝶の姿へと生まれ変わる幻想的な季節です。浮世離れした美しさを持つ蝶は、別名を「夢見鳥」(ゆめみどり)といい、これは中国戦国時代の思想家・荘子の代表作『胡蝶の夢』の説話に由来します。蝶にまつわる逸話は多く、ギリシャ神話では魂の象徴とされ、人間の死後、霊が蝶に変わるという話は各国に存在しています。

≪この時期の特徴≫
・花笑む(はなえむ)
花が咲くことを「花笑む」と表現することがあります。「笑む」とはにっこり笑うこと。「咲む」(えむ)とも書きます。満面の笑みを見せてくれる色とりどりの花を見ると、思わず幸せな気持ちになり、自然に頬から笑みがこぼれてしまいます。

・猫柳(ねこやなぎ)
猫のしっぽのような、銀色をしたふわふわの花穂(かすい)の植物です。そのかわいらしい見た目から華道の花材に用いられることもあります。野山の水辺に生えており、花穂がつけば春の知らせです。

・紋白蝶(もんしろちょう)
白い羽に斑点が特徴の小さな蝶。春から姿を見せはじめ、ひらひらと花の間を飛び回ります。成虫の寿命は二週間ほどしかなく、可憐ではありながらも、はかない存在。秋までに五回ほど世代交代を繰り返します。

・浅蜊(あさり)
石器時代から食されていたとされる日本の代表的な貝。汁物、酒蒸し、佃煮など多くの料理で親しまれています。どこの干潟でも「あさると出てくる」ため、「あさり」と名付けられました。
今日3月3日はひな祭りですね。正式名称は上巳の節句(じょうしのせっく)と言います。桃の節句とも言いますね。女子のいる家庭で飾られるひな人形は、古くはもっと素朴な人形で、人間の身代わりとして穢れや厄災を映したあと川に流していました。

この時期の旬の物
・蛤のお吸い物
ひな祭りに欠かせないハマグリは春が旬。ハマグリの殻は対の物以外は合わないところから、夫婦円満、良縁をもたらすと言われています。お吸い物や酒蒸しにして家族の絆や新たなご縁を祈願しましょう。

・菜の花
黄色くて小さな花をつける春の花。花が咲く前のものは食材としても親しまれており、おひたしや和え物にしたりして食します。柔らかくてほろ苦い葉にはタンパク質やミネラル、ビタミンなどの栄養素が豊富です。

 
先週の2月23日から今週の2月27日までを雨水の次候『霞始靆』(かすみはじめてたなびく)と言います。春の早朝、遠くの山々に霞がたなびいている情景を見ることが出来ます。
この時期の大気には水分や細かい塵が多く含まれるため、遠景が薄くぼやけて白んで見えることがあり、このような現象を「霞」と言います。
ちなみに「霞」という表現は朝にしか使いません。夜の場合には「朧」(おぼろ)と呼んで、使い分けるのです。

この時期の特徴
・猫の恋(ねこのこい)
「猫の恋」とは、早春の猫の発情期を表す春の季語で、この時期になると、家の外から一晩中、野良猫たちの恋に狂った鳴き声が聞こえてきます。荒々しい喧騒も「猫の恋」と言葉にするとどこか切なく風情の一つに感じます。

・辛子菜(からしな)
ピリッとした辛みがクセになる辛子菜。産地である石川県では「金沢の伝統野菜」に認定されています。葉や茎を油で炒めたり、おひたしにしたりするほか、サラダや漬物などにして食します。

・檸檬(れもん)
艶やかなイエローが美しい果物。ビタミンCの代名詞とされていますが、実はクエン酸も豊富です。また、レモンの香りにはリラックス効果もあるといわれ、料理やデザートをフレッシュに彩ります。

・年越し蜻蛉(としこしとんぼ)
多くのトンボの仲間はヤゴの姿で越冬しますが、アオイトトンボの仲間には成虫の姿で冬を越す「年越し蜻蛉」がいます。
樹木の皮の隙間や草の陰で寒さを凌ぎ、春になると交尾をはじめます。

今週の2月19日から二十四節気が『立春』(りっしゅん)から『雨水』(うすい)に移ります。
雨が降って土が湿り潤う頃です。雨水は昔から農耕をはじめる時期の目安にもされてきました。ぬるんだ雨水が草木の芽生えに働きかけ、萌芽(ほうが)のきざしが見えてきます。
2月19日から23日までの5日間を雨水の初候『土脉潤起』(つちのしょううるおいおこる)
と言いますが、中国では『獺祭魚』(たつうおをまつる)という候でした。獺(かわうそ)はその愛くるしい姿が水族館でも人気のイタチ科の動物。春になり、漁をはじめた獺たちは手先が器用で、川でとった魚を岸に並べる習性があります。その姿が昔の人には、まるで「魚を供物として並べて、先祖を祀っている」ように見えたのでしょう。

この時期の特徴
・春泥(しゅんでい)
雪解けにぬかるんだ春の地面のことを意味します。靴が泥で汚れてしまう厄介さもありますが、来たるべき春に向けて、水が土を潤し、草木が芽生える準備をしていると思えば、待ち遠しい気分になります。

・パンジー
赤や黄、紫など色とりどりの花を咲かせるパンジーは、まだ寒さの残る時期から咲きはじめます。フランス語で「思考」を意味する「パンセ」が語源で、花を人の顔に見立て、まるで小首を掲げているように見えることから名付けられました。

・竹麦魚(ほうぼう)
羽のように広がる大きな胸びれが特徴的な魚。水深100メートル前後の砂泥地に生息し、海底を這ってエサを探す姿から「這う魚」転じて「ほうぼう」と名付けられました。淡白で上品な白身魚で、様々な料理に使用されます。

・高菜(たかな)
幅が広く大きな葉が特徴的な高菜。塩漬けにした高菜漬けが白米によく合う、旬の葉の物です。奈良時代から平安時代にかけて日本に持ち込まれ、九州地方で盛んに栽培されました。また、近畿地方には海苔の代わりに高菜漬けを巻いたおにぎり「めはり寿司」という郷土料理もあります。

今週の2月9日から13日までの5日間を立春の次候『黄鶯睍睆(うぐいす なく)』と言います。
鶯の鳴き声が、春の寒空に響き渡る時節です。候名の「黄鶯」はうぐいす、睍睆」(けんかん)は美しい声や姿形を意味する言葉。鶯といっても中国に生息する高麗鶯のことで、日本とは別種の鳥になります。全身が黄色く、目から後頭部にかけての黒い模様が美しい鳥です。
七十二候が中国から日本に渡り、日本の気候に合わせて改訂されていくうちに、日本人になじみのある鶯へと変わりました。


この時期の特徴
・鶯の声(うぐいすのこえ)
「ホーホケキョ」という鳴き声が聞こえたら、春が訪れる合図です。鶯は冬の間は山の中で過ごし、春になると平地へ下りてきます。早春に美しいさえずりを聞かせてくれることから「春告鳥」(はるつげどり)として、古くから親しまれています。

・さやえんどう
早採りしたえんどう豆のこと。さやがついたままなので、シャキシャキとした食感が楽しめます。ビタミンCやカロテンなどの栄養も豊富な春の野菜で、汁物や煮物に使われます。
今週の2月4日は立春ですね。旧暦ではこの日を元日としていました。
2月4日から2月8日までの5日間を立春の初候『東風解凍』(はるかぜこおりをとく)と言います。何か始めたい事や願い事を紙に書いて、部屋の東側に貼り一年の開運を祈願すると良いと言われていますよ春は「晴る・張る」などに通じ、新規スタートにふさわしい時です。

この時期の特徴
・春一番(はるいちばん)
春一番とは、冬の終わりと春のはじまりを教えてくれる南寄りの強風のこと。
立春から春分の間に初めて吹く南寄りの毎秒8メートル以上の速さの風を指し、毎年、気象庁が発表します。この風が吹くと気温が上がり、雪解けが始まります。

・蕗の薹(ふきのとう)
凍った大地の下から現れる春の山菜。蕗のつぼみの部分にあたり、まだ硬くて開いていないものが食べ頃です。独特の青い香りとほろ苦さが美味で、天ぷらにしたり、焼いたり、煮物にしたりして楽しみます。

・目白(めじろ)
黄緑色の可愛い小鳥。名前通り、目のまわりが白く縁取られています。ブラシのような舌を持ち、花の蜜や果汁などを吸います。とくに桜の花の蜜を好むようで、桜の花が咲く頃には枝の上に止まった姿がよく見られます。

・初午(はつうま)
二月の最初の午の日。この日に稲荷神が馬に乗って降臨したという信仰から、稲荷神社の祭日とされ、各神社は稲荷詣に来た人々でにぎわいます。もともとは五穀豊穣を祈る行事でしたが、近年では商売繁盛を祈願する人も多いようです。
今週の1月30日から来週の2月3日までを大寒の末候「鶏始乳」(にわとりはじめてとやにつく)に入ります。大寒の期間に生まれた卵は「大寒の卵」と言って縁起物とされています。食べると体が丈夫になり黄身の色から金運が上がると言われています。大寒の期間に購入した卵を食べてもご利益がありますよ。

この時期の特徴
・デコポン
「デコポン」とは熊本果実連が所有する登録商標で、正式な品種名は不知火(しらぬい)といいます。糖度13度以上、クエン酸1%以下のものを「デコポン」として出荷して良いと定められています。

・恵方巻
節分に穴子。しいたけ、デンブ、カンピョウ、キュウリ、たまご、高野豆腐など7種類の具材の恵方(縁起の良い方角)を向いて、無言で丸かじりすると神様のご利益があるとされています。諸説ありますが、7つの具材は「七福神」を表すと言われています。

・節分
節分とは、季節を分けるという意味があり、立春・立夏・立秋・立冬の前日のことを指します。暦の上では立春は1年の始まりなので、古い年の邪気を払うために、豆をまいて鬼を退治し、新しい年を迎えるという風習が伝えられています。
 
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今週の1月21日から二十四節気『大寒』(たいかん)に入ります。
最後の二十四節気であり、寒さのピークを迎える時期になります。この頃、柔道・剣道などの武道や芸事においては、肉体と精神力を鍛え養う寒稽古が行われます。一年で一番つらい時期ではありますが、言い換えれば、これ以上のつらさがもう訪れない時期でもあります。
この時期、井戸水の温度が低く雑菌が少ないので「大寒の日の水は腐らない」と言われ、昔から味噌や酒の仕込みをしていました。大寒の期間の朝にコップ一杯の水を飲んで体内を浄化しましょう。

この時期の特徴
・南天(なんてん)
真っ白な花を咲かせたあと、鮮やかな赤い実をつけ、お正月の飾りにも登場します。葉や実は昔から薬効があるとして、せきどめや眼病に重宝されていました。
「難を転じる」ことに通じ、現代では庭木に人気の樹木です。

・林檎(りんご)
秋から冬にかけて、蜜がたっぷりの林檎が出回ります。青森県や長野県などの涼しい地域で採れる果物ですが、主な品種は「ふじ」「紅玉」「ジョナゴールド」、青りんごとも呼ばれる「王林」がありますが、日本各地で採れる品種は七十種以上あります。

・ぶり
関東地方では成長するにつれて、ワカシ→イナダ→ワラサと呼び名が変わる出世魚で、縁起がいいとされています。寒い季節に脂がのり、新鮮な身をしゃぶしゃぶや照り焼きにするとおいしい魚です。関西で呼ばれる「ハマチ」も成長するとブリになります。
 
今週の1月16日から来週の20日までの5日間を小寒の末候『雉始雊』(きじはじめてなく)と言います。
童話『桃太郎』でおなじみの雉(きじ)ですが、この時期には雉の雄の鳴き声が響いていたそうです。雄の雉は真っ赤な肉垂れを揺らしながら、必死に「ケーンケーン」と甲高い声を出して雌へと求愛を示します。
雉は日本の国鳥です。美しい羽の色が重宝されました。

この時期の特徴
・雉の母衣打ち(きじのほろうち)
母衣打ち(ほろうち)とは、雉が翼を激しくはばたかせ、音を立てる行為のことです。人の頼みをそっけなく拒絶するさまを「けんもほろろ」といいますが、「けん」は雉の鳴き声、「ほろろ」は母衣打ちのことだそうです。

・あんこう
平たく大きな口、頭にアンテナのような突起を持ち、ユニークな姿で知られるアンコウ。食用にはヒレ、皮、エラ、肝臓、胃袋、卵巣、身と捨てるところがなく、「アンコウの七つ道具」と呼ばれます。とろりとした食感のアン肝は、アンコウ鍋として人気です。

・水菜
京野菜の一つで、シャキシャキとした食感と、鮮やかな色合いがサラダや鍋物などに人気の野菜です。肥料を使わず水と土だけで育てられたことから、水菜と名付けられました。京都や大阪で食べられる「はりはり鍋」に欠かせない野菜です。

・小正月(こしょうがつ)
日本では古くから、元日から七日までを「大正月」(おおしょうがつ)、14日から16日までの三日間、もしくは15日を「小正月」(こしょうがつ)と呼んできました。この日には、柳の枝に紅白色の餅や飾りをつけて稲穂に見立てた「餅花」(もちばな)が飾られ、その年の豊作を祈ります。

今週の1月6日から二十四節気『小寒』(しょうかん)に入ります。小寒の初日を持って「寒の入り」とします。この日から節分までの三十日間が「寒の内」。日の出ている時間が延びるのに対し、寒さが厳しさを増します。次の節気に大寒が控えているのですが「小寒の氷、大寒に解く」と言葉があるように、大寒よりも小寒の方が寒気に苛まれることもあるようです。

正月に関連する諸行事が終わり、やっと日常に戻ろうとする頃、冷たい水辺に芹が生え始めていることに気が付きます。芹は一か所に競り合うようにして生える植物で、このことから「せり」という名前をつけられたそうです。また別名を「白根草」(しろねぐさ)と言います。
芹は葉や茎が食用になり、春の七草の一つにも数えられています。

<この時期の旬のもの>
・七草(ななくさ)
セリ、ナズナ、ゴギョウ、ハコベラ、ホトケノザ、スズナ、スズシロのことを「春の七草」と言います。七草には邪気払いの霊力があるとされ、人日の節句の一月七日には、これらをお粥にして食べることで無病息災を祈ります。

・鱈(たら)
寒い地方の海でとれる、淡白な白身がおいしい魚。まるまると太った体で「たらふく」の語源とも言われます。味付けをしないお湯に、タラや魚介類、野菜、キノコを入れて、好みの味で食べる「ちり鍋」の主役になります。

12月27日から31日までを冬至の次候『麋角解』(さわしかのつのおつる)と言います。
鹿が角を落とす時期という意味の候。鹿と言っても、奈良や宮島にいるような鹿ではありません。日本に棲む鹿の角が生え変わるのはもっとあとの春の時期。ここで指している鹿とは、大型のヘラジカやオオジカのことで、枝分かれした大きな角を持ちます。七十二候は中国で生まれたため、日本にはいない生き物のことが載っていることもあるようです。

この時期の特徴
・樹氷(じゅひょう)
気温が氷点下になり、零度以下になった水滴が、冷えた樹木に付着し、凍りついたものを樹氷と言います。冬山などでみられる現象で、まるで木々に氷の花が咲いたように美しい光景です。宮城・山形の県境にある蔵王山の樹氷が有名。

・除夜の鐘(じょやのかね)
大晦日の夜に、寺で鐘をつくことを言います。人間が持つ108の煩悩を払って新年を迎えるとして、午前零時前後に108回鐘をつきます。この風習は中国の宋時代から始まったとされていますが、現在行っているのは日本だけのようです。

・年越し蕎麦(としこしそば)
蕎麦が細く長いことから、長生きという意味を込めて大みそかの夜に食べます。また、切れやすいという性質から、旧年の不運や苦労などを断ち切ってくれるという意味があるとも言われています。

・尾長(おなが)
体が灰色で、長い灰青色の尾を持つ鳥。美しい姿とは裏腹にだみ声で鳴きます。繁殖期はつがいで巣を作り、お互いに協力して敵から身を守ります。
繁殖期以外は、二十から三十羽の群れで住宅地や雑木林などの低地を飛び回っています。
 

本日12月22日は「冬至」です。冬至は一年で最も昼が短く夜が長い日です。その後は昼が長くなることから「一陽来復」(いちようらいふく)といって運気があがると考えられてきました。冬の最中ではありますが、冬至を境に日に日に太陽の力が強まってきます。
12月22日から12月26日までの5日間を冬至の初候「乃東生」(なつかれくさしょうず)といいます。夏至の初候「乃東枯」(なつくさかるる)と対になる候です。冬になり、草木が枯れていく中で乃東(だいとう)という植物だけが、ひょっこりと緑の芽を出します。

この時期の特徴
・冬萌(ふゆもえ)
冬の暖かい日、陽だまりの下で木の芽や草の芽が出ていることを表す言葉で、俳句では冬の季語。冬枯れした草木の上に雪が積もった情景でも、よく見れば、所々に鮮やかな緑が交っていて、春への準備が進んでいることに気づきます。

・南瓜(かぼちゃ)
十六世紀にポルトガル船によってもたらされた野菜。産地であるカンボジアがなまり「カボチャ」となったとされています。貯蔵がきくため、野菜が少なくなる冬至の時期に食べる風習があり、豊富に含まれるカロテンは風邪を予防してくれます。

・カランコエ
別名ベニベンケイソウ。冬から春に、赤、オレンジ、桃、黄などのきれいな色の花を咲かせます。主にマダガスカル島などの熱帯に分布していて、園芸的には多肉植物として扱われます。

・柚子湯(ゆずゆ)
柚子にはビタミンやリモネンなどの成分が含まれ、血行や新陳代謝を促進する作用があります。風邪予防や疲労回復などの効果があるため、冬至の日に風呂に柚子の実を浮かべた柚子湯に入る習慣があります。
今週の12月17日から12月21日までの5日間を大雪の末候『鱖魚群』(さけのうおむらがる)と言います。「」とは鮭のこと。この時期には、川を遡上する鮭の群れを見ることが出来ます。鮭の稚魚は川の上流で孵化し、海へと下ります。大海原で立派な鮭に成長すると、産卵のために、生まれ故郷の川に再び戻るのです。普通の鮭一万匹に対し、1~2匹しかとれない幻の魚といわれる「鮭児」(けいじ)は脂ののった若い鮭で、高級食材として寿司店などで珍重されています。

この時期の旬のもの

・胡桃(くるみ)
種実類の中でもたんぱく質や脂質が高く、昔は貴重な山の幸として重宝されていました。
名前の由来には諸説ありますが、呉(くれ)から伝えられた「呉実」(くれみ)が転じてクルミと呼ばれるようになったと言われています。

・紫小灰蝶(むらさきしじみ)
黒色で縁取られた濃い紫色の美しい羽を持つ蝶。しかし、その反面、羽の裏側は枯れ草のような模様をしています。数匹が集まって移動をし、成虫のまま照葉樹などの葉表に止まって冬を越します。

・焼き鮭
おにぎりや弁当の具材にぴったりの焼き鮭。実は海で泳ぐ鮭には寄生虫がいるため、火を通す必要があります。刺身など生食に用いられるサーモンは、正確には鮭ではなくニジマスという魚。ただし、鮭とマスに生物学的な違いはなく、孵化したあとに川に残る個体と、海に下りる個体で分かれるそうです。

 
先週の12月7日から今週の12月11日までの5日間を大雪の初候「閉塞成冬」(さらさむくふゆとなる)と言います。真冬と言われる時期になりました。「閉塞」という字には「ふさがる」という意味があります。重く垂れ込めた雲が空を覆い、天地の陽気をふさぎ、本格的に雪が降りはじめます。

この時期の特徴
・雪吊り(ゆきづり)
雪の重みによって木の枝が折れるのを防ぐため、木の幹に添って支柱を立て、枝を針金や縄などで吊り上げることを、雪吊りといいます。積雪の多い地域では欠かせない行為で、冬の風物詩とも言えます。金沢・兼六園の雪吊りが有名です。

・猩々木(しょうじょうぼく)

洋名はポインセチア。大きく真っ赤な葉が美しい植物です。クリスマスの頃に花を咲かせるため、時期になると鉢や切り花として需要があります。原産地はメキシコで、日本には明治時代に渡ってきたとされています。

・ふくろう
全国に低地から山地の森林に生息しています。フクロウ科のうち「羽角」(うかく)と呼ばれる飾羽が顔の左右にある種類をミミズクと呼びます。眼が顔の前面についているため、視野を広げられるよう首が180度回転します。

・鯉濃(こいこく)
冬の鯉は「寒鯉」(かんごい)といい、味が良いとされます。鯉を筒切りにして、長時間煮込んだ味噌汁が鯉濃です。濃厚な味で、鯉の代表的な料理の一つ。味噌煮にすることで、鯉の味のクセがなくなり、小骨も食べることが出来ます。
 

今週の12月2日から6日までの五日間を小雪の末候『橘始黄』(たちばなはじめてきばむ)といいます。「黄ばむ」とは、黄葉(こうよう)のこと。同じ読みの「紅葉」(こうよう)は赤く色づく事ですが、この字の「黄葉」は黄に色づく事を指します。橘は六月に白い花を咲かせ、実を結び、この頃になると、ようやくその実が黄色く色づき始めます。
実は小さく、みかんに似た形をしていますが酸味が強く、黄色に熟したとしても生食にはあまり向かない様です。

この時期の旬の物
・橘(たちばな)
ミカン科の常緑小高木で、古くから日本に自生していた柑橘類です。枝にはトゲがあり、青々とした小さな葉をつけます。常緑であることから「永遠」に例えられ、不老不死の実とされていました。実や葉を図案化した家紋は十大紋の一つ。

・寒椿(かんつばき)
冬から初春にかけて咲く「寒椿」は、寒々しい冬景色の中で大きく艶やかな花を咲かせます。園芸品種としても多く栽培されており、その数は二千種以上とも。実を絞ってできた椿油は、食用油としてだけではなく、頭髪油や軟膏としても使うことが出来ます。

・金目鯛(きんめだい)
実は、マダイなどのタイとは違う種類。全身がタイのように赤く、目が金色で大きいことから金目鯛と呼ばれます。昼間は海底の岩礁にいて、夜間は海面まで近づきます。冬は神奈川県の相模湾から茨城県の海域にかけて多くとれます。

・お歳暮
年の暮れにお世話になった人に渡す贈り物のことを言います。死者の霊をまつわる御霊祭(みたままつり)に子孫が食べ物を持ち寄ったのが起源とされています。贈答は、目下の者から目上の者に贈り、目上の者はそれにお返しするというのがマナーとされています。

今週の11月27日から来週の12月1日までを小雪の次候『朔風払葉』(きたかぜこのはをはらう)と言います。北風が、木の葉を落とし、払い散らす頃です。「朔」(さく)は北の方角を意味する言葉です。つまり『朔風』(さくふう)とは北から吹く風、木枯らしのことを指しています。

この時期の特徴
・川蝉(かわせみ)
鮮やかな緑青色の背と赤褐色の腹が美しく、長いくちばしが特徴の小鳥です。水辺に生息しており、水中に飛び込んで魚などのエサをとります。漢字で翡翠(ヒスイ)と書くこともあり、宝石の翡翠は、この鳥の羽の色が由来と言われています。

・慈姑(くわい)
栽培の歴史は古く、平安初期に中国から伝来したとされています。芽が出ていることから「めでたい」という意味で、縁起物としておせち料理にも使われます。京の伝統野菜としても認定されています。

・伊勢海老(いせえび)
燃えるような赤色と美しい姿が豪華で、祝い膳に多く使われます。十月から四月にかけて伊勢湾で多くとれ、冬の波が荒れる時期に一番おいしくなると言われています。食べられる部分は全体の4割ほど。活き造りや刺身、ボイル、グリルなど、色々な調理法で食べられます。

 

11月7日から二十四節気が『立冬』に入ります。
そのなかでも11月7日から11日までの5日間を立冬の初候『山茶始開』(つばきはじめてひらく)と言います。
冬の冷気を肌で感じながら歩いていると、道沿いの垣根に、鮮やかな赤い花や清純な白い花が咲いてるのを見る頃です。
候の「山茶」は「つばき」と読みますが、じつは「さざんか」のことを指しています。
椿も山茶花もツバキ科の植物で、よく似た花を咲かせます。

この時期の特徴
・柄長(えなが)
綿を丸めたように白くふんわりとした体の、かわいらしい鳥。特徴でもある長い尾は「ひしゃくの柄」にたとえられ、名前の由来になっています。
「チー、ツリュリュ」という独特の鳴き声が特徴です。
冬を越す時は、ヤマガラやメジロなどと群れをなすこともあります。

・十日夜(とおかんや)と亥の子(いのこ)祭り
稲の豊作を祝い、田の神に感謝するお祭りです。

関東と東北地方では旧暦の10月10日の夜に行われるため、十日夜(とおかんや)、近畿地方より西側では旧暦十月の亥の日に行われるため亥の子祭りと呼ばれます。
この日に小豆などで作った亥の子餅を食べる習わしがあります。

今週の16日から20日までの5日間を芒種の末候『梅子黄』(うめのみきばむ)と言います。
「梅雨」という言葉には、諸説ありますが、梅の実が熟す時期という意味があり、「つゆ」「ばいう」と読みます。
その言葉のとおり、青々と育っていた梅の実が、梅雨入りにともなって黄色く色づきはじめるのです。この期間中、雨がほとんど降らないことを「空梅雨」といいます。ちなみにカビ(黴)が生じやすい時期ということで黴雨(ばいう)と書くこともあります。

【この時期の特徴】
・かたつむり
渦巻き型の殻が特徴の巻貝の仲間。カタツムリは雌雄同体の生き物で、梅雨の時期に交尾をします。「恋矢」(れんし)と呼ばれる生殖器を、お互いに突き刺して、精子を交換し、それぞれのカタツムリが出産します。

・鮎(あゆ)
だいたい六月から七月にかけて、各地の川でアユ釣りが解禁されます。
アユはキュウリに似た独特の香りを放つことから「香魚」(こうぎょ)とも呼ばれます。
味のよい魚で、釣ったアユをその場で処理した塩焼きは絶品です。

・父の日
六月の第三日曜日は、父親に日頃の感謝を伝え、労う日です。
「父の日」の提唱者であるドット夫人が、この日に父親の墓前にバラを捧げたことから、アメリカではバラを贈る風習があります。日本ではネクタイや靴下などを贈ることが多いようです。
今週の6月21日から二十四節気『夏至』に入ります。
まだまだ梅雨が続きますが、ようやく夏だ!と実感できる時期。
一年の中で、一番昼の時間が長く、太陽が最も高い位置まで昇ります。
この日から夏の盛りに向けて日に日に気温が上昇していくのに対して、日照時間は冬に向かって短くなっていきます。夏至は特別な日として、世界中で祝われており、北欧やヨーロッパなどでは夏至祭が行われます。

この時期の特徴
・南風(はえ)
夏に吹く南寄りの季節風のことを指します。
梅雨に入り、曇り空の下で雨と共に吹く南風のことを「黒南風」(くろはえ)、梅雨が明けて、青空の下で吹く南風のことは「白南風」(しろはえ)と呼びます。
ちなみに、西風を「ならい」、北風を「あなじ」と言います。

・郭公(カッコウ)
「カッコウ、カッコウ」という特徴的な鳴き声から名付けられた夏鳥です。灰色の体で、お腹に黒い横斑があります。巣を作らず、他の鳥の巣に托卵する習性がり、早く孵化した雛鳥は仮親の卵を巣の外へ放り出してしまいます。

・トマト
トマトは、一年を通して店先に並ぶ野菜ですが、初夏のものは糖度が高く、味も濃いと言われています。トマトの赤い色素はリコピンという成分で、動脈硬化予防、老化予防、血糖値改善などに効果があります。

・うつぼ草
周囲の季節に逆らうように夏には枯れてしまう花。名前にある「うつぼ」とは武士が矢を持ち歩く時に入れていた長い籠のこと。冬に咲く花の形がこの籠によく似ているため、この名前が付けられました。
今週の7月2日から7月6日までの5日間を、夏至の末候『半夏生』(はんげしょうず)といいます。この時期に半夏(はんげ)という名のサトイモ科の植物が生えることが由来。半夏(はんげ)は別名「烏柄杓」(からすびしゃく)といい、薬草として使われます。また、この時期に半夏生というドクダミ科の花も咲きます。
農業の大切な節目で、田植えを終わらせる目安とされました。この時期、酒肉を禁じるなど物忌みを行うこともあったようです。

≪この時期の特徴≫
・半夏雨(はんげあめ)
半夏生の日に降る雨のことを「半夏雨」(はんげあめ)といいます。
田植えに田の神が昇天するときに降る雨とされており、この日は大雨になると言われてました。また天候によって、一年の豊作を占う風習もあったようです。

・半夏生(はんげしょう)
七十二候の1つと同じ名前を持つ植物。この時期に小さな白い花が咲き、その周りの葉の半分が白く染まります。名前の由来は半夏生の時期に葉が白くなるから、または葉が白くなる様子が化粧をしているようであるからとも言われています。

・オクラ
夏バテ予防の味方となる夏野菜です。五角柱の形をした実がなり、強いぬめりが特徴。
このぬめりには、ペクチン、ムチンなどの成分が含まれており、整腸作用があります。下痢や便秘で悩む人にもおすすめです。